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お馴染みの3色で彩られた国旗。緑は「国土」、白は「雪・正義・平和」、赤は「愛国者の血・情熱」をそれぞれあらわしています。
イタリアはご存知のように長靴の形をした南北に細長い国で、その大部分がヨーロッパ大陸から半島が地中海に飛び出しているいわゆる「イタリア半島」と、地中海に浮かぶ周辺島嶼部(シチリア島、サルデーニャ島など)から構成されています。北部はフランス、スイス、オーストリア、スロヴェニアと国境を接していて、アドリア海側(東側)は海を挟んでクロアチア、アルバニア、ギリシャなどがあり歴史的にも繋がりが深い国々です。
北部イタリア国境地帯や半島部分のちょうど真ん中あたりは険しい山が多く、国土の90パーセントが山間部となっています。北部国境地帯にはマッターホルン(イタリア語ではチェルヴィーノ Cervino・4,478m)、モンテローザ(Monte Rosa・4,634m)、そして有名なモンブラン(Mont-Blanc、イタリア語ではMonte Biancoでどちらも白い山の意・4,810m)など名峰が多く、アオスタやクールマイユール、コルティナ・ダンペッツォなどのスキーリゾートも多いエリア。山岳地帯よりも少し南に下ると広大な平野地帯が広がっていて、このエリアにミラノやトリノ、ジェノヴァ、ヴェローナ、ヴェネツィアなどの大都市があります。
中部から南部にかけてはちょうど背骨のような格好でアペニン山脈が南北に走っていて、ちょうど日本の本州と同じような格好になっています。西と東の交通の便はボローニャ以南の地域ではあまり良くなく、特に鉄道に関してはほぼ寸断されているといってもいいほど。イタリアの他の鉄道があまり発達していない地域でもいえることですが、こういった地域ではバスが重要な足として多く路線を持っています。
都市は西側の海沿いに集中していて、内陸のフィレンツェは例外としても首都ローマ、ナポリと続いていきます。鉄道も西側のほうが発達していて、近年もイタリア国鉄の高速新線もミラノからフィレンツェ、ローマ、ナポリへ至る路線が最優先で建設されています。
イタリアには20の州(レジョーネ Regione)があり、これが行政区分としては最上の単位。その下に103の県(プロヴィンチャ Provincia)があり、都市や村などがその中で区分けされています。
州の紋章 | 州名 | 州都 | 主要都市 | メモ |
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![]() | ピエモンテ Piemonte | トリノ Torino | アスティ、ノヴァラ、クネオ Asti, Novara, Cuneo | ワインの名産地でトリュフやチョコレートが名産で、スローフード発祥の地として注目されています |
![]() | ヴァッレ・ダオスタ Valle d'Aosta | アオスタ Aosta | クールマイユール、シャティヨン Courmayeur, Châtillon | 世界的スキーリゾートが数多くあることで知られ、モンブラン・トンネル(フランス方面)やグランサンベルナール峠(スイス方面)への山越えルートの起点となる州 |
![]() | リグーリア Liguria | ジェノヴァ Genova | ラ・スペツィア、サンレモ、サヴォナ La Spezia, San Remo, Savona | チンクエテッレのあるリグーリア海岸はここ 港町ジェノヴァやサンレモの音楽祭も有名 |
![]() | ロンバルディア Lombardia | ミラノ Milano | コモ、ベルガモ、ブレーシャ、クレモナ、マントヴァ Como, Bergamo, Brescia, Cremona, Mantova | ミラノを要する北イタリアの要 この州だけで1週間滞在しても飽きないぐらいに見どころが多い |
![]() | トレンティーノ=アルト・アディジェ Trentino-Alto Adige | トレント Trento | ボルツァーノ Bolzano | オーストリア南チロル地方に隣接しているのでドイツ語圏の文化も根強い地域で、国境のあるブレンナー峠は重要な交通の要衝 |
![]() | ヴェネト Veneto | ヴェネツィア Venezia | ヴェローナ、パドヴァ、ヴィチェンツァ、トレヴィーゾ Verona, Padova, Vicenza, Treviso | 最大の見どころはやっぱり水の都ヴェネツィアですが、ヴェローナ、パドヴァでの滞在もオススメです |
![]() | フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア Friuri-Venezia Giulia | トリエステ Trieste | ウーディネ、ゴリツィア Udine, Gorizia | スロヴェニアとオーストリアに国境を接していて、歴史的経緯から独自文化・言語が色濃い地域 |
![]() | エミリア・ロマーニャ Emilia-Romagna | ボローニャ Bologna | パルマ、モデナ、リミニ、ラヴェンナ、フェラーラ Parma, Modena, Rimini, Ravenna, Ferrara | イタリア料理好きなら外せないエリアで、極上のバルサミコ酢やパンチェッタ、プロシュート、パルミジャーノの名産地。リピート率が高いのも特徴 |
![]() | トスカーナ Toscana | フィレンツェ Firenze | シエナ、ピサ、リヴォルノ、ルッカ、ヴィアレッジョ、キャンティ Siena, Pisa, Livorno, Lucca, Viareggio,Chianti | ルネッサンスの中心として花開いたトスカーナ。なだらかな丘陵地帯にどこまでも続くブドウ畑はトスカーナならではの景色。レンタカーで数日周遊するのがオススメ |
![]() | ウンブリア Umbria | ペルージャ Perugia | アッシジ、グッビオ、オルヴィエート Assisi, Gubbio, Orvieto | イタリアが都市国家の集合体だった時代を彷彿とさせる古都が多い州で、12月ならグッビオの山全体を使ったクリスマスツリーは必見! |
![]() | マルケ Marche | アンコーナ Ancona | ペーザロ、ウルビーノ Pesaro, Urbino | アンコーナはアドリア海に面した港町でクロアチア方面へのフェリーが発着していて、城壁に囲まれたウルビーノは筆舌に尽くしがたい美しさ |
![]() | ラツィオ Lazio | ローマ Roma | フロジノーネ、ヴィテルボ、ラティーナ、チヴィタヴェッキア Frosinone, Viterbo, Latina, Civitavecchia | 永遠の都ローマを抱えるラツィオ州はローマ以外のなじみが薄いが実は見どころは多い州。イタリア最大の国際空港ローマ・フィウミチーノ空港はティレニア海沿いにあります |
![]() | アブルッツォ Abruzzo | ラクイラ L'Aquila | キエーティ、ペスカーラ Chieti, Pescara | 1964年にモリーゼ州から独立。2009年にラクイラを中心に大地震が発生、大きな被害が出ました。その直後に行われたラクイラ・サミットでも名前が知られることに |
![]() | モリーゼ Molise | カンポバッソ Campobasso | イゼルニア Isernia | アドリア海に面する州。なかなか旅行で行く機会は少ないかもしれませんが、その分純粋なイタリアの地方を垣間みることができます |
![]() | カンパーニア Campania | ナポリ Napoli | カゼルタ、サレルノ、ソレント、カプリ、ポンペイ、アマルフィ Caserta, Salerno, Sorrento, Capri, Pompei, Amalfi | ナポリ市街はもちろん、ナポリ湾を望むヴェスヴィオ火山やその噴火によって滅びたポンペイの遺跡、さらに南に下るとアマルフィ海岸の美しいリゾートや青の洞窟で知られるカプリ島など観光要素盛りだくさんの州 |
![]() | プーリア Puglia | バーリ Bari | ブリンディシ、レッチェ、ターラント、アルベロベッロ Brindisi, Lecce, Taranto, Alberobello | バーリ近郊にあるアルベロベッロはトゥルッリと呼ばれるとんがり屋根の伝統家屋があり人気。バーリからはクロアチア、ギリシャ方面へのフェリーが出ているのでバックパッカーが多く集まります |
![]() | バジリカータ Basilicata | ポテンツァ Potenza | マテーラ Matera | イタリア半島の土踏まずの部分にあり、全体的に起伏が多い。サッシと呼ばれる洞窟住居がそのまま残るマテーラはアルベロベッロ(プーリア州)とセットで旅行するのがオススメ |
![]() | カラブリア Calabria | カタンザーロ Catanzaro | レッジョディカラブリア、クロトーネ、コゼンツァ Reggio di Calabria, Crotone, Cosenza | イタリア半島のつま先、半島部分の最南端。シチリア島は目と鼻の先にあり、海岸線が非常に美しい |
![]() | シチリア Sicilia | パレルモ Palermo | タオルミーナ、カターニャ、メッシーナ、アグリジェント、シラクーサ、トラパニ Taormina, Catania, Messina, Agrigento, Siracusa, Trapani | 島全体が州になっていて、面積はイタリア最大。タオルミーナは島の東側にあるリゾート。見どころが多く、シチリアだけに絞った旅がおすすめ。カターニャ、パレルモの空港〜ミラノ・ローマへはフライトが多いので利用価値が高い |
![]() | サルデーニャ Sardegna | カリアリ Cagliari | オルビア、サッサリ、ヌオーロ、アルゲーロ Olbia, Sassari, Nuoro,Alghero | 自然資源に恵まれた地中海で2番目に大きな島。コスタズメラルダの海の美しさは必見。カタルーニャやイスラムなどに影響された固有言語・文化を持っており、どことなく雰囲気が別の国のよう |
イタリアには日本と同じように四季(クアットロ・スタジョーネ Quattro Stagione)があります。
ほとんどの地域で花が咲きだす時期。寒さの厳しい北部でも雪解けがはじまります。日差しもやわらかく、春の訪れを祝うお祭りなども行われます。
日差しがいよいよ厳しいなと思ったらもう夏。雨の日が少なく、ビーチは人であふれます。7月〜9月はイタリア人のバカンスシーズン(ヴァカンツァ Vacanza)で個人商店などでは2ヶ月休業などもザラ。大都市からは地元住民が消え、世界中からの観光客が訪れる、1年で最も賑わう季節。
バカンスからみんなが帰ってくると季節はもう秋。味覚の秋とばかりに収穫されたばかりの農作物やその年のワインがおいしい季節でもあり、秋の夜長を遅い夕食で楽しんでみる。ちょっと雨が多くなってきたかなと思ったら、冬はすぐそこ。
長い夜にイルミネーションが街を彩り、石畳の街並がしんしんと冷え込むこの季節。観光客は一番少ない季節なので、のんびり美術館巡りなんかにはオススメの時期。クリスマスを家族で過ごしたら、カウントダウンで街はお祭り騒ぎ。街行く人みんながキスしたり、抱き合ったり、ワインを開けたりして新年を祝います。
ローマの気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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平均最高気温(℃) | 11.8 | 13.0 | 15.2 | 18.1 | 22.9 | 27.0 | 30.4 | 30.3 | 26.8 | 21.8 | 16.3 | 12.6 |
平均最低気温(℃) | 2.7 | 3.5 | 5.0 | 7.5 | 11.1 | 14.7 | 17.4 | 17.5 | 14.8 | 10.8 | 6.8 | 3.9 |
平均降水量(ミリ) | 102.6 | 98.5 | 67.5 | 65.4 | 48.2 | 34.4 | 22.9 | 32.8 | 68.1 | 93.7 | 129.6 | 11.0 |
ミラノの気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均最高気温(℃) | 5.2 | 8.0 | 13.4 | 18.0 | 23.0 | 27.3 | 30.3 | 28.8 | 24.1 | 17.3 | 10.3 | 6.1 |
平均最低気温(℃) | 0.0 | 1.6 | 5.4 | 9.0 | 13.3 | 16.9 | 19.4 | 18.9 | 15.6 | 10.5 | 5.3 | 1.3 |
平均降水量(ミリ) | 53 | 40 | 73 | 83 | 104 | 85 | 72 | 80 | 87 | 120 | 106 | 75 |
パレルモの気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均最高気温(℃) | 12.1 | 13.1 | 16.1 | 18.3 | 21.8 | 26.1 | 29.4 | 29.8 | 26.6 | 22.9 | 19.3 | 15.0 |
平均最低気温(℃) | 7.2 | 8.1 | 9.3 | 12.0 | 16.0 | 19.6 | 21.9 | 21.6 | 19.5 | 17.8 | 12.3 | 10.2 |
平均降水量(ミリ) | 72 | 65 | 60 | 44 | 26 | 12 | 5 | 13 | 41 | 98 | 94 | 80 |
東京の気候 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
平均最高気温(℃) | 9.5 | 9.7 | 12.7 | 18.3 | 22.8 | 25.2 | 28.8 | 30.9 | 26.7 | 21.2 | 16.6 | 12.1 |
平均最低気温(℃) | 1.2 | 1.7 | 4.4 | 10.0 | 14.8 | 18.6 | 22.3 | 24.0 | 20.2 | 14.2 | 8.9 | 3.9 |
平均降水量(ミリ) | 45.1 | 60.4 | 99.5 | 125.0 | 138.0 | 185.2 | 126.1 | 147.5 | 179.8 | 164.1 | 89.1 | 45.7 |
治安面でイタリアはちょっと不安、という人も多いはず。実際にスリや置き引きにあったりというのもよく聞く話ではありますが、荷物を置きっぱなしにしない、周りに不審な人物がいないか注意する、人通りの少ない夜道を無警戒に歩かない、といったちょっとした注意で防げることがほとんどです。
カバンを守ろうと変な掛け方をしたり、腹巻に現金を入れたり(その割に支払いは両替の都度すぐ出したり)、日本ではしないような防御まで考える必要はありません。逆に目立つのでむしろやめたほうが良いと思います。過剰な防御よりも、普通にしていることのほうがよっぽど被害に合いにくいのが現実です。
でももし運悪く何かの被害にあってしまったときは、とりあえず警察へ行きましょう。パスポートや現金を無くしてパニックになると大使館が頭をよぎりがちですが、まず警察で盗難・紛失証明書を発行してもらわないことには何も進まないので二度手間を防ぐためにもまず警察ということを頭に入れておくと良いでしょう。また、無くしたものは(例え置き忘れただけでも)基本的に出てくることは無いと考えましょう。出てくれば相当ラッキーです。
ミラノやローマの大都市ではかなりの数の警官を街中で見かけます。ただ、警察といってもイタリアでは何種類かの警官がおり、基本的に旅行者が助けを求めるときは通常の警察(Polizia)。他にはカラビニエーリ(Carabinieri =ほぼ陸軍のような存在、いわゆる憲兵)、財務警察(Guardia di Finanza)などの警察に準ずる機関があり、これらも街中をよく巡回しています。その街の中央警察署はクエストゥーラ(Questura)と呼ばれています。受付で用件を言うとそれに応じて中に通され、担当の捜査官と面会になります。場合によってはイタリア語しか話せない担当に当たることもありますが、その場合は英語か日本語のガイダンス書類が用意されているのでそこそこ安心。パスポート紛失などの際はこの手続きを踏んで証明書を発行してもらいます。(パスポート紛失時などの対処はこちらでも説明しています)また、ご出発前に外務省の発表している海外治安状況についての情報に一度目を通しておくと安心です。
外務省:海外安全ホームページ【http://www.anzen.mofa.go.jp/】
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